2025年1月 年頭ごあいさつ
2025年1月1日
所長 弁理士 恩田誠
あけましておめでとうございます。
2024年も激動の1年でした。能登半島での地震・大雨による甚大な被害、ウクライナ・イスラエルでの戦争、長く暑過ぎた夏、トランプ氏の米大統領再選、政治資金問題が引き金となった衆議院選挙で与党過半数割れによるねじれ国会の誕生、引き続き上昇する物価、日本のGDPがドイツに抜かれて世界4位に転落、闇バイトによる犯罪多発、と大変なことばかりでした。その一方で、ドジャースへ移籍した大谷翔平選手が「50-50」を達成し、ドジャースがワールドシリーズ制覇、私が大好きなドラマ「不適切にもほどがある」が「ふてほど」で流行語大賞を受賞など、明るいニュースもありました。
2024年の概況報告
1.人財強化
2024年には人財採用に注力し、前年から18名増員となり、所員数は335名と過去最高となりました。また、所内から3名の弁理士試験合格者が出ました。今年も人財強化は継続します。2025年も4月の新卒採用、さらには2026年の新卒採用に向けての活動も予定しています。また、株式会社オンダテクノが、厚生労働省の「くるみん」認定を取得しました。「子育てサポート企業」として認定されることで、育児支援を始めとして、すべての社員が、安心して能力を発揮できる職場環境づくりに積極的に取り組んでまいります。
2.DX認定
2024年株式会社オンダテクノは、経済産業省が定めるDX(Digital Transformation)認定制度における「DX認定事業者」に認定されました。知財業界としては、初の認定です。これにより、デジタル技術を駆使して業務の効率化を進め、迅速かつ高品質なサービスをお客様に提供できる体制が整いました。特に、RPAやAI技術の導入により、日常業務の自動化が進み、従業員がより高度な業務に専念できる環境が整いつつあります。今後も、最新技術を取り入れ、知財業務の効率化とサービスの向上に努めてまいります。
3.国際会議への積極的な参加
国際会議として5月INTA(米国アトランタ)、10月AIPPI(中国杭州)、11月APAA(フィリピンマニラ)に参加し、各国代理人との対面での情報交換を多数行いました。また、米国、中国、台湾、タイに出張し、現地代理人事務所の訪問も行いました。今後も、国際的なネットワークをさらに強固にする活動を継続してまいります。
4.知的財産情報の発信
中国特許、中国意匠、商標の基礎知識、パラメータ発明の活用と判例研究に関するオンラインセミナーを開催しました。また、新人教育用の動画コンテンツとして『知的財産基礎講座』(全6回)の動画を配信しております。YouTube動画『3分で解説!特許のしくみ』シリーズは、特許編23本、商標編2本、意匠編1本を現在配信中です。また、所内判例研究会を弊所ホームページで公開しております。その他、タイムリーな知財情報を、メールマガジン『PATENT MEDIA オンライン』および『Online Navigator for Data Analyst』にてお知らせしております。
5.特許検索競技大会入賞
2024年開催の特許検索競技大会で、知財戦略部所属の1名がブロンズ認定(機械)を受賞しました。弊所全体としては、2010年以来12回目の入賞です。弊所では引き続き、特許調査能力の一層の向上に努めてまいります。
2025年の取り組み予定
1.AI関連発明の知財戦略支援
AI関連発明は、業種を問わず増加の一途で、弊所でも取り扱いの件数が増えています。弊所内におけるAI関連発明に関する各種勉強会の開催などにより、事務所全体でのAI関連発明への対応能力を高めてまいります。そして、戦略的な特許請求の範囲の立案などを通じて、お客様のAI関連ビジネスのサポートに寄与すべく、尽力いたします。
2.伴走型知財サービスの提供
発明発掘会議の開催から、特許調査、発明届出書の作成支援、特許出願・権利化の代理、知財戦略の立案とサポート、さらには特許権の活用のアドバイスと、お客様と共に知財活動を一貫サポートする『伴走型知財サービス』の提供を、これまで以上に注力いたします。知財の人材不足にお悩みの企業様、知財部門と開発部門や事業部門との連携強化を目指される企業様のお役に立てるよう、サポートしてまいります。
3.調査業務へのさらなる注力
昨今、特許調査・意匠調査に関するご依頼が急増しております。また、日本国内の調査のみならず、米国や中国での調査のご依頼も増加傾向です。日本での調査業務に対応できる体制を整えるとともに、弊所及びグループ内に在籍するに米国特許弁護士及び中国弁理士による調査業務の充実化のための活動を行ってまいります。
4.ISO27001取得へ
グローバル基準の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を導入し、2025年春にはISO27001の取得を目指して準備を進めております。お客様の知的財産や個人情報を守ることは、私たちの最も重要な責務であり、信頼の礎でもあります。ISO27001の取得により、より高いレベルの情報管理体制を構築し、お客様にさらに安心していただけるサービスを提供いたします。
最後に
毎年報告させていただいている趣味のランニングですが、昨年は京都マラソンのほか、ハーフマラソン大会に6回出場しました。2回の足のけがにより、途中棄権・不出場の大会が3回もあったのが残念でした。夏の間は暑すぎて走り込みができなかった上に、出張や体調不良などが重なり、秋冬の大会にはあまり出場できませんでした。
2025年こそ巻き返しを図り、2月の京都マラソンを始め、7つの大会にエントリーしています(米国開催を含む)。今年もランニングを楽しみたいと思います。
2025年がみなさまにとってすばらしい一年でありますよう、お祈り申し上げます。