2024年1月 年頭ごあいさつ
2024年1月1日
所長 弁理士 恩田誠
あけましておめでとうございます。
2023年も激動の1年でした。コロナ禍は終わりましたが、年末にはコロナもインフルエンザも大流行していて、油断ができない状況です。そして、ウクライナに続きイスラエルでの戦争、150円台まで行った円安ドル高、物価高、資源高、人材採用困難と大変なことばかりでした。その一方で、ワールド・ベースボール・クラシックで侍ジャパンが優勝、大谷翔平選手が7億ドルでドジャーズへ移籍、阪神タイガース優勝など、明るいニュースもありました。
2023年の概況報告
1.事務所創立55年
おかげさまで、オンダ国際特許事務所は、昨年4月に創立55年を迎えることができました。みなさまからご支援とご厚情を賜り、現在では、国内3拠点、海外2拠点、総従業員数315名まで成長できましたこと、心より御礼申し上げます。
次の2028年の創立60年に向けて、組織体制を強化し、サービスの質向上に努めてまいります。
2.伊東正樹 統括理事に就任
昨年6月、株式会社豊田自動織機知的財産部の前部長の伊東正樹弁理士を、弊所統括理事に迎えました。伊東は長年に亘り、国内外の特許の権利化、訴訟、ライセンス等の知財実務を経験し、企業の知財戦略や管理業務に携わってきました。また、日本知的財産協会理事長をはじめ、各種行政や業界団体で数多くの要職を務めました。今後、お客様の視点に立った上質なサービス提供を伊東と共に進めてまいります。
3.国際会議への積極的な参加
コロナ禍を経て2022年より再開した国際会議への現地参加、現地代理人訪問を、より積極的に行ないました。国際会議として5月INTA、10月APAA(いずれもシンガポール)に参加し、各国代理人との対面での情報交換を多数行いました。また、韓国、中国、米国に出張し、現地代理人事務所の訪問も行いました。今後も、国際的なネットワークをさらに強固にする活動を継続してまいります。
4.知的財産情報の発信
『特許調査入門 業務の進め方、考え方』及び『商標の基礎知識 外国における権利取得及び維持』のセミナーをオンラインで開催しました。また、所内判例研究会を弊所ホームページで公開しております。その他、タイムリーな知財情報を、弊所メールマガジン「PATENT MEDIAオンライン」にてお知らせしております。
5.特許検索競技大会入賞
2023年開催の特許検索競技大会で、知財戦略部所属の3名がブロンズ認定(機械)を受賞しました。弊所全体としては、2010年以来11回目の入賞です。弊所では引き続き、特許調査能力の一層の向上に努めてまいります。
6.廣田弁理士事務所と業務提携
昨年10月、廣田弁理士事務所(所長 廣田浩一)との業務提携をいたしました。これに伴い、廣田弁理士を弊所顧問に迎えました。両事務所が長年培ってきた、それぞれの強みを相互に活かし、より一層のサービス向上に努めてまいります。
2024年の取り組み予定
1.実務および事務へのAI・RPAの導入
2021年以来、弊所ではAIの導入に取り組んでおります。複数名のシステム開発担当者が、独自にAIのプログラムを作成できる体制を作り上げ、実務および事務への導入を促進しています。また、RPAは現在70のプログラムが稼働しており、業務の自動化に大きく貢献しています。今年は更にAI・RPAの開発に注力してまいります。
2.米国および中国での知財サポート体制の充実
近年、日本企業のお客様における外国出願の関心は、米国と中国に集中しているように感じます。弊所及びグループ内に在籍する米国特許弁護士2名、中国弁理士及び弁護士13名との連携で、米国と中国における知的財産取得・活用のサポートを更に充実させてまいります。
3.人財強化
おかげさまで弊所のいずれの部門も大変忙しい状況が続いており、人財採用には特に注力しております。今年は4月までに、新卒9名の採用を含む17名の増員を予定しております。既に2025年の新卒採用に向けての活動も、既に開始しております。また、在宅勤務や時間有休制度の導入など、人財の定着のための働きやすい職場づくりにも、一層注力してまいります。
4.情報セキュリティ強化
岐阜オフィスと東京オフィスの2拠点でのデータバックアップ体制に加え、ランサムウェア対策として、オフライン管理によるデータバックアップ(テープ保管)も実行しております。更には、在宅勤務などによるオフィス外からの所内ネットワーク接続への対策として、シンクライアントPC(リモート接続専用端末)を全面的に導入し、情報漏洩対策を推進しております。
5.公式YouTubeチャンネルのご案内
オンダ国際特許事務所『公式YouTubeチャンネル』を開設しました。『3分で解説!特許のしくみ』シリーズと題して、現在第18回まで公開しています。知財部門に初めて配属された方や、知財部門以外の方を念頭に、わかりやすい解説をお届けしています。社内での知的財産制度に関する啓蒙活動や、知的財産担当者の育成等にご活用ください。今後も順次コンテンツを追加してまいります。
最後に
毎年報告させていただいている趣味のランニングですが、昨年は京都マラソン(大雨)のほか、ハーフマラソン大会に5回、10kmの大会に1回出場しました。コロナ前には、年間13回も大会出場をしていたこともありましたが、それと比べると半減でした。年令を重ねるごとに自己ベストを出すことも難しくなってきましたが、そんな言い訳はよくないので、2024年は巻き返しを図ります。この年末年始の休みの7日間に100km走ると所員全員の前で宣言し、見事達成しました(119km)。(2024年1月5日追記)
今年は、2月の京都マラソンを始め、既に7つの大会にエントリーしています。今年もランニングを楽しみたいと思います。
2024年がみなさまにとってすばらしい一年でありますよう、お祈り申し上げます。