新宿45階の社窓から -東京オフィス引越完了!-|お知らせ|オンダ国際特許事務所

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新宿45階の社窓から -東京オフィス引越完了!-

(パテントメディア2012年9月発行第95号掲載)
弁理士 本田 淳

1. 私のオンダライフ

東京オフィスの本田淳と申します。お客様には「オンダのホンダ」と呼んで頂いております。紛らわしい(商標でいう称呼類似)ですみません。2000年にオンダ特許に入所しましたので12年目です。計算しやすいです。最初6年は岐阜に住み、東京に来てまた6年経ちました。岐阜でも東京でも・・・仕事に求められる厳しさは変わりません。仕事に対するスタッフの真剣さも変わりません。さすがオンダ特許の所内態勢はしっかりしています。

2. 西新宿に引っ越しました

私達の東京オフィスは今年6月に東新宿から西新宿に引っ越してきました。都庁の近くの高層ビル群です。地上45階から眺める夕日は迫力があります。中央線の電車がミニチュアに見えてかわいいです。ぜひ東京オフィスにお立ち寄り下さい。一緒に応接室からスカイツリーを見ましょう!ただしゴミ分別は17種類あります。ティッシュペーパーはミックスペーパー(トイレットペーパーにリサイクルされます)なのか、焼却埋立ゴミなのか・・・。正解は焼却埋立ゴミです。引っ越しに際しては、各部署から選抜されたメンバーからなる移転プロジェクトチームが結成され、オフィス移転のスケジューリングからセキュリティルール策定まで、多岐に渡って業者に頼りっぱなしにならずにオンダ特許主導でオフィス移転が円滑に行われました。最後の搬出搬入では道路状況も考えプロジェクトチームは徹夜作業だったそうです。このようなプロジェクトチームが通常のQC活動とはまた別に結成されることを見るにつけ、オンダ特許の所員レベルはすごい、と自画自賛です。

3. 審査官との電話

仕事では最初3年は国内特許の明細書作成補助をしていました。その後は外国特許(内外と外内)の拒絶理由対応です。ここ数年で増えてきたのは日本の特許庁の審査官や審判官から、補正の示唆や技術内容の問合せ電話がかかってくることです。代理権を得て電話に出ることがありますが、権利範囲に関わるのでやはり緊張します。また外国のお客様からの指示で、補正案を審査官にFAXしたり、特許庁に出掛けて面接したりすることもあります。特許庁は新宿から地下鉄ですぐなので便利です。
審査官が電話で話した内容を、メモ書きして記録に残すときには、明細書作成補助の発明者面談で鍛えられたようにメモをどんどん書くクセが役立っています。
拒絶査定不服審判請求後の前置報告書を利用した審尋に対しては、回答書を一生懸命書くのが良いようです。前置報告書を踏まえて補正案を回答書に書き込むのも有効です。回答書の補正案が採用される場合も結構あります。

4. 外国人からの質問

外国人から日本の特許法や権利の移転登録について、さまざまな質問が来ます。アメリカ人、ヨーロッパ人、中国人、台湾人それぞれ質問してくることが微妙に違います。各国の特許法も異なりますので、質問者の国を踏まえて回答しないとわかりにくいようです。その点、恩田所長、恩田会長、そして弊所駐在のネイティブの米国特許弁護士による説明は、豊富な経験に基づいてわかりやすいです。弊所ホームページのFAQは、そうした外国人からの質問も反映して実際に役立つ質問と回答が載っています。

5. 外国特許庁による審査

内外出願の拒絶理由では、米国の進歩性(自明性)もずいぶん厳しくなってきました。入所したての頃には米国は特許されやすいと教わったのですが、ずいぶん変わったものです。PCTも増えてきました。PCT規則を調べて「こんな規則があるのか」と驚くこともしばしばです。PCTの要約書は部材番号をカッコ書きしていないと職権訂正されることがあります(PCT規則8.1(d))。

6. 弁理士会の『パテント』誌をご愛顧ください

日本弁理士会では『パテント』誌の編集委員をやっていますが、毎月の特集記事を何にするか頭を悩ませています。法改正を取り上げたり、話題になっている分野を取り上げたり・・・。編集委員をやっている立場からすると、『探偵!ナイトスクープ』朝日放送(ABCテレビ)は毎回おもしろいネタやっているな、依頼者が積極的だな、と別の目で見てしまいます。

7. 3割打者になるには(特許査定率はもっと上を目指しますが)

東京にいてもケーブルテレビで中日ドラゴンズの試合を見ることができ、『東京中日スポーツ』(東海だと中スポ)で最新のドラゴンズ情報を入手できます。この執筆時点では首位巨人に4.5差で前半戦終了しました。どうなっていることでしょう!?落合前監督の考え方は、人よりちょっと長い目で計算することだそうです。「8打数1安打からいきなり打率3割に持っていこうとすると、ものすごくきつい。すぐ次の試合で2本だ、3本だって打っていかなきゃならないわけだから。ところが、こんな計算の立て方もあるんだ。3試合で何本、10試合で何本というふうにね。つまり10打数、100打数と、ちょっと人より長い目で計算していく。いちばん簡単なのが、100打数で30本ヒットを打てば、3割に乗るという計算。運悪く最初に10のゼロをくらっても、残りが90打数もある。そこでヒットを30本打てれば、なにもあせらなくても3割になれるんだ。ところが、最初に10のゼロをくらうと、ふつう心理的にあせって、自分で自分を追い込んでしまう。ものすごくプレッシャーを感じてしまうんだ。だからこそ、物は考えようだ。とりかえしがつく、埋め合わせができると考える。」引用元『なんと言われようとオレ流さ』講談社。初版1986年。
日々がんばること自体は変わらないのですが、自分で自分を追い詰めないように、リスク分散する考え方が参考になります。皆さんはいかがでしょうか。