商標審決レポート(NO.6)|知財レポート/判例研究|弁理士法人オンダ国際特許事務所

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商標審決レポート(NO.6)

「NO.6」を表してなる商標が、その構成態様全体で、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得ると判断された事案

2024年3月1日
弁理士 木村達矢

審判番号

不服2023-005867(商願2022-1251)

審決/判決 審決
審決日 2023年9月25日
出願人

個人

商標

商標審決レポート(NO.6) | 2024年

指定商品・役務

第25類「インソール,履物,運動用特殊靴」

審決の内容

本願商標は、「N」及び「O」の文字を縦書きして配置し、その右下に「.」を、さらにその右側に「6」の数字を大きく表してなるところ、構成全体として、それら文字を一種特異なロゴ風に配置してなる標章を表してなると看取できる。

本願商標の指定商品を取り扱う業界において、本願商標のような構成態様の文字が、商品の品質や記号、符号等を表示するものとして取引上一般的に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質や記号、符号等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、その構成態様全体で、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。

コメント

「第6番(号)」の意味を表す表示は、「NO.」に続けて数字が表わされるのが普通であるのに対し、本願商標は「N」及び「O」の文字を縦書きして配置されていることから、構成全体として、一種特異なロゴ風に配置してなる標章と判断されたものと思われる。出願人は、本願商標と同種の文字列を含む商標の登録例として下記を挙げている。
商標審決レポート(NO.6) | 2024年