2020.03.09
第45・46回活動テーマ
第45回活動テーマ(抜粋)
和文調整を必要としない明細書の作成(国内特許第3部)
通常は、日本語の特許明細書を外国に出願する際、日本語が正しく翻訳されるように和文を調整する工程を通ります。しかし、この工程がなければ、もっとスピーディーな外国出願をすることができます。そこで、和文調整をしなくても正しく翻訳される特許明細書を目指して活動しました。
作成した日本語の特許明細書を単純に機械翻訳し、この英文を日本語に逆翻訳した結果が、原文と比較してどうかを研究しました。60事例について研究し、外国出願を意識した文章には、ふさわしくない日本語表現や単語をまとめ、「和文調整を必要としない明細書作成をめざして」というノウハウ集を作成しました。和文調整が必要となる表現についての知識を共有することができたため、今後は特許明細書の品質向上に貢献できると思います。
欧米特許調査の検索式立案手順の確立(知財戦略支援部)
目標を、「外国の特許調査について検索式を立案できるようになる」と設定しました。まずは、導入するデータベースを選定するために3社を比較しました。
選定したデータベースの操作方法や特徴を研究し、外国特許調査の手順書を作成しました。サークル内で操作説明会を開催しノウハウを共有することによって全員のスキルが向上し、外国特許調査の受注を拡大する対策として、新規導入キャンペーンを開催することもできました。
この活動を通して、高機能で付加価値の高い外国特許調査データベースを導入できたため、グローバルな特許調査サービス提供への礎ができたことも大きな成果として残りました。
意匠調査サービスの競争力を上げる(意匠部)
前回のQCで対策が打てなかった宣伝・情報発信だけにとどまらず、新たに導入することが決定した新規外国意匠調査ツールの実用性検討も行うこととしました。まずは、お客様と一緒に小規模勉強会を開催しました。勉強会のために作成した講義資料から重要な点を抜粋して、意匠調査専用のリーフレットにまとめました。当所のホームページも内容をリニューアルしました。その結果、当所の意匠調査サービスを利用したいと思われるお客様が倍増したことがアンケートにより明らかになりました。また、新ツールの実用性を検討したことにより新たなサービスの実施にむけて足掛かりもできました。活動を通じて、経験年数の浅い担当者も調査業務について理解を深めることができ、知識の底上げ、担当者間のレベルの均一化を図ることができました。
世界各国の商標制度情報の整備とPR・営業活動への展開(商標部)
外国商標に関する問い合わせ件数や商標ページのアクセス状況を調べると、問い合わせのある地域・国の範囲が拡がっていることが判明しました。そこで、ありたい姿を「外国商標出願に関する情報を探しているお客様が必ず当所に相談してくれる。外国商標出願サービスの強みとしたい!」としました。まず情報収集として、お客様が今どこの国の特許情報を知りたいのかを調べました。当所で入手した情報を見開きの一覧表にまとめ、さらにホームページにも掲載しお客様に提供することができました。今後は当所の宣伝ツールとしても活用していきたいです。
主要国の特許法に関する勉強会(国際管理部 外内G)
外内グループでは、日本に特許出願される外国のお客様との事務手続きが主な業務です。しかし、質の高いサービスを提供する為には、外国特許制度の知識も必要となります。そこで、活動目標を「主要取引国の特許制度に関する知識を習得し、知識をお客様の満足度アップに繋げる」としました。対策では、全員で各国特許制度について調べ定型レターを見直しました。また、英語版ホームページの外内特許・実用新案に関するページを見直しました。その結果、各国特許制度の知識レベルは向上し、情報の共有化を進めることができました。
新人の文書作成マナーレベルアップ(総務部)
内部監査で形式上問題のある書面が複数見つかったことや、所員に対してレター作成のマナー教育を行なっていないことから、「所員のレター作成マナーのレベルアップ」をテーマに活動しました。現状把握で所員が実際に送った送付状の実態調査をしたところ、敬語に関する項目の点数が低いことがわかりました。そこで敬語レベルの向上にむけた対策を実施しました。新人を対象とした勉強会では、新人だけでなく、多くの所員が参加。たくさんの好意的な感想をもらいました。また、メルマガの送信やマナーサイトを開設し、所員の意識向上にも繋がりました。所員のビジネス文書マナーのレベルが向上し、多くの人に役立つ活動となりました。
効果的なプレゼンのための心得(営業企画部)
来所されたお客様に楽しんでいただける「事務所紹介・所内案内」ができるようマニュアルを作成しました。まず案内ルートを見直し、よりスムーズに移動ができるように変更しました。また、プレゼン(内容・対象・場所)を見直し、新たなプレゼンツールも作成しました。今後は、メンバー全員が資料を見ずにプレゼンできるようになることを目指します。
第46回活動テーマ(抜粋)
成功例から学ぶ、有効な中間対応の検討(国内特許第3部)
過去の中間処理案件の検索は、中間処理担当者の全員が行っているにもかかわらず、効率的に検索できる所内システムがありませんでした。そこで、誰もが中間処理案件を短時間で検索できるデータベースを構築するために取り組みました。データベースをサークルメンバーで試作し、格納する案件数を増やしたり、格納作業を簡素化させる等、改善を重ねました。完成した中間処理データベースを使用すると、検索スピードが格段に向上しました。データベースの構築を社内で周知したところ、他の部署からも、非常に役に立つとの声が多く上がりました。
事務作業の効率化(国内特許第4部)
受任処理などに掛かる作業時間を短縮化することを課題として取り組みました。まずは、処理工程を作業要素に分けて、自動化できる部分を見直しました。見直した部分のシステムを変更することにより、10回ボタンをクリックする必要のあった作業を1クリックでできるようになる等、対策前に比べ約60%も作業時間が短縮されました。システム化することで、作業時間の短縮はもちろん、起こりうる不適合を未然に防ぐ効果も伴った素晴らしい活動でした。
和文調整明細書勉強会(国内特許第5部)
日本語の特許明細書を外国に出願する際、日本語が正しく翻訳されるように和文を調整する工程があります。しかし、国内部担当者にはこの工程の知識・作成スキルが不足しているため、大きな負担になっていました。そこで、外国出願に対応できる明細書の知識・作成スキルを身につけるため、勉強会を行いました。毎週、社内メールにより課題を配信し、サークルメンバー全員が自ら和文調整にトライ。後日、課題について国際部担当者が講師となり直接指導をするという方法で取り組みました。メンバーが学んだ内容を社内セミナーで公表する等、サークルの枠を超え、全所員のスキルアップに繋がる活動となりました。
中間処理におけるシフト補正案件の対応力のレベルアップ(国際特許第3部)
日本の特許法の特有制度であるシフト補正対策について、馴染みのない外国の特許事務所に理解してもらい、事務所でもスムーズな対応ができるように活動を行いました。外国の特許事務所に説明をする文章の雛形を改善し、分かりやすさを追求しました。また、サークル内でシフト補正案件の事例を共有することにより、対応力のアップに繋げました。そして、自動英訳システムを改良し、より適切なコメントを外国に提供できるようになりました。活動の結果、メンバー全員が外国の特許事務所に対して良いコメントができるようになり、自信を付けることができました。
図面部予定表の信頼度を高める(図面部)
弊社では、特許技術者が図面部員に図面作成の依頼をし、依頼状況を「予定表」により管理しています。しかし、実際には「予定表」の情報が実際の状態と違っている、又は変更が多くてあてにならないという問題を抱えているため、「信頼できる予定表」にするために取り組みました。
これまでは、予定を「仮押さえ」で埋めてしまうため、最速で取り掛かれる予定日が2週間(10営業日)を超えてしまうという問題点がありましたが、基本的に「予約」をやめて「提出順」に処理できるようシステム改善をしました。これによって実態に即したものになり、図面部員の負担もかなり減少させることができました。
効率的な新人教育の体制構築(国際管理部(外内G))
国際管理部外内グループでは、年々新人教育にかかる時間が増加していることから、 効果的な教育体制の構築を目指して活動を行いました。特に、1987年から96年頃に生まれた「ゆとり世代」と言われるこれからの 新人に着目して、その世代に効果的に対処する新しい教育方法を模索しました。仕事の内容を改めて見直し、教育プログラムを作成。経営会議にてゆとり世代の研究結果を発表することで、部内だけでなく全所を巻き込んだ新しい教育体制を構築することができました。