その5 詐欺まがいのレターに注意!
2008.8.5
外国での商標出願から一定期間を経て公報が発行されると、権利者(出願人)の住所・氏名が公表されますので、第三者から英文のEメールやレターが届くことがあります。今回はそのような公開情報を利用した悪質な金銭振込み要求レターや売り込みレターについてご紹介したいと思います。
金銭振り込み要求レターの例としては、一定の料金を支払うことを条件に特別なデータベースに登録するというものです。貴社の事業の宣伝になるといったメリットが記載されている場合もあります。小さな文字でぎっしりと書かれた英文中に、WIPO(世界知的所有権機関)、OHIM(欧州共同体商標意匠庁)、その他の国際機関や政府機関の名称が巧みに挿入されているため、権威あるものと過信してしまいそうになります。貴社宛てに、最近外国出願した商標が明記されていますので、通常読まずに捨てるようなジャンクメールとは異なり、重要な内容なのではないかと思わせます。また、このような文書はたいてい期限を設け、「期限までに支払わないと商標権が失われる」といった内容で切迫感を煽ります。
そのようなEメールやレターが届いても、出願した商標の登録可能性や有効性とは一切関係ありませんので、無視するか、あるいは代理人事務所に相談する等して決してお金を振り込むなどしないようにしましょう。支払ったとしても本当にデータベースに登録されるかどうかも不明です。
WIPOやOHIM、その他の特許庁のホームページ上で、そのようなレターを送付してくる会社が注意を要する会社としてリストアップされていることがあります。それらのサイト中で、「warning」などをキーワードとして検索すると、関連ページがヒットする場合があります。
最近では、中国からのEメールで、貴社の商標名を含んだドメイン名が第三者に登録されようとしているから、それを阻止するためにメールに返信するよう勧誘するEメールを受け取られる例が多いようです。中国でのドメイン登録機関を自称するものからのメールもあるようです。このようなメールも基本的には金銭の振込を要求するものや、貴社のコンタクト情報を収集しようとするものである場合がほとんどです。そのようなメールを受け取った場合には、例えば、メールの一部をコピーして、インターネットのサーチエンジンにペーストして検索すると、詐欺まがいメールの一例として紹介されているページがヒットすることがあります。このようなメールも無視するか、あるいはドメインの保護が必要であれば信頼できるルートを利用して、調査・登録を行うことが重要です。
最後に、詐欺まがいのレターがある一方で、重要な情報提供の場合もあるのでご注意下さい。例えば、外国の特許事務所から(特に韓国や中東諸国が多いようですが)、貴社の商標と同一又は類似の商標が公告されたため登録異議申立てを行うことができる旨のレターが送付されることがあります。送り主について不信感がある場合には、信頼できる代理人を通じて情報の信憑性の確認を行い、その代理人を通じて登録異議申立て手続などを行うことで、第三者の不正登録を防止することもできます。
